〈北京オリンピック〉 閉幕 6つのメダル、建国60周年祝う |
朝鮮選手団「総連同胞の応援に感謝」 次回はロンドン 【北京発=李東浩記者】第29回夏季オリンピック競技大会の閉幕式が24日、中国・北京の国家体育場で盛大に行われた。つめかけた数万人の観衆は、国の威信をかけ万感の思いで試合に臨んだ選手らに惜しみない拍手を送り続けた。
閉会式では、大会に参加した204の国と地域の代表選手らが入場した。朝鮮の旗手は、朝鮮に今大会初の金メダルをもたらした女子ウエイトリフティング63キロ級のパク・ヒョンスク選手。朝鮮国旗を高らかに掲げ堂々たる足取りで行進した。朝鮮選手団のキム・ヂャンサン団長、体操女子跳馬金メダルのホン・ウンジョン選手らも各国の選手たちと共に入場した。 花火と電飾、歌や踊りで華やかに彩られた閉幕式では、北京オリンピック組織委員会委員長、国際オリンピック委員会会長のあいさつの後、次回開催地のロンドン市長にオリンピック旗が引き継がれ聖火が消された。 今大会、朝鮮選手団は「祖国の人民と海外同胞の期待に金メダルで応え、朝鮮創建60周年を輝かせたい」との一心で、強い精神力と高い技術を発揮し金2つ、銀1つ、銅3つ、合計6つのメダルを獲得した。朝鮮では「練習で流した汗の量ほどに重い」と言われる金メダル。その栄誉の金メダルを手に帰国した女子ウエイトリフティングのパク・ヒョンスク選手、女子体操のホン・ウンジョン選手。若い二人が今後、どのように実力を維持し女王の座を守っていくのかが注目される。朝鮮選手たちは、オリンピックの経験を糧に世界の頂上を目指し努力を積んでいきたいと新たな目標を見つけ北京を発った。 大会期間、「第29回オリンピック競技大会朝鮮応援団」が各会場で声をからし声援を送った。選手を追って北京をはじめ瀋陽、天津などの競技場をかけ巡った。責任者のキム・ビョンシクさんは、「移動距離は長くみんな疲れも見えたが、われわれ以上にがんばっている選手たちを励ますため呼吸を合わせ応援した。満足している」と胸を張り笑顔を見せた。
オリンピック開催期間、選手村の朝鮮選手団宿舎には日本から届いた朝青の横断幕が朝鮮国旗とともに掲げられた。「総聯同胞の応援にはとても感謝している。われわれは今後も国際大会で活躍することによって、同胞に力を与えたい」と選手らは誓っていた。 国の名誉をかけたたかった朝鮮のトップアスリートたち、普段は明るく楽観的だった。帰国すれば少しばかりの休息をとり、朝鮮創建60周年記念のスポーツイベントに参加するのだと笑顔で語った。 金メダル2つは立派 海外も高く評価 朝鮮の金メダルは、1996年アトランタ大会以来12年ぶりで通算10個目。また、今大会の総メダル数6つは1992年バルセロナ大会の9つに続き2番目に多い。 ある外国人関係者は、欧米で聞いている朝鮮の話は現実と違うようだとしながら、朝鮮が米国や日本から経済制裁を受け自然災害も被っている状況下で二つの金メダルを獲得したことは驚くべきことだ、祖国と人民のためにメダルを獲得しようとたたかった朝鮮のアスリートたちの精神力はとても強いと評価した。 朝鮮選手団の一員として参加した朝鮮陸上競技協会の「光幸副会長(在日本朝鮮人体育連合会副会長)は、「ここ2大会、金メダルから遠ざかっていたが、2つも取れたことは喜ばしい。メダルを取った選手たちは相当な練習を積んできた。それが必ず勝つという自信となって表れていた。メダルの数は国の経済力で決まると言われるが、朝鮮がこれだけのメダルを取ったことは本当にすごいことだ。よくたたかった」と語った。 大会期間、選手村で生活した「副会長は、北南選手たちが互いにあいさつを交わし、激励し、メダルを祝う姿に感激したという。また、女子マラソンで12位となったキム・グモク選手について「これからどんどん伸びるだろう」と期待を寄せた。 〈北京オリンピック〉 銅メダルの3選手 悔しさバネに新たな目標へ [朝鮮新報 2008.8.27] |