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〈2010年W杯アジア地区最終予選〉 朝鮮 イランと引き分け 強豪相手に貴重な勝ち点1

 【平壌発=文・呉陽希、写真・文光善記者】FIFA(国際サッカー連盟)主催の2010年W杯南アフリカ大会アジア地区最終予選第7戦が6日、各地で行われた。

華麗なボールさばきを見せた主将のホン・ヨンジョ選手

 グループBの朝鮮代表は平壌の羊角島競技場にイランを迎え、0−0で引き分けた。試合には在日同胞選手の安英学、鄭大世選手も出場した。

 朝鮮は6日現在、勝ち点11(3勝2分2敗)でグループ2位につけており、17日のサウジアラビア戦(第8戦、アウェー)に勝てば、本大会出場が決まる。また、引き分けでも他チームの試合結果により、本選出場の可能性が残る。

 アジア地区最終予選はグループA、Bに分かれて行われている。各グループ2位までに本大会出場権が自動的に与えられる。また、3位同士でプレーオフを行い、勝者はオセアニア地区1位のニュージーランドと本大会出場をかけてさらにプレーオフを行う。

「期待に応えたい」

メンタル面でチームを支えていきたいという安英学選手

 強豪イランを相手に朝鮮は、ホン・ヨンジョ、鄭大世、ムン・イングク選手らが前線でゴールを狙うが、得点にはいたらず、0−0で前半を折り返した。

 後半、朝鮮は序盤からたびたびチャンスを作る。しかし、イランゴールを割ることができずに、そのまま試合終了となった。

 朝鮮のキム・ジョンフン監督は試合後、5回の決定的な得点機を逃したと述べ、17日に行われるサウジアラビアとの試合を通じ、朝鮮人民の期待に応えたいと語った。

 一方、イランの監督は朝鮮チームの精神力が強く、全般的な試合展開がうまかったと指摘した。

 また、「強豪イラン」と「次につながる試合」をすることができたと安英学選手は振り返った。今後、戦術面で攻守のバランスを調整していくだけでなく、精神面においても中心的な役割を担っていきたいと述べた。また、他の選手らとともにこれまで代表で蓄積してきた経験をすべて発揮し、44年ぶりのW杯出場を成し遂げたいと語った。

 イラン戦で無得点に終わったのは(FWである)自分の責任だと語った鄭大世選手。「笑っても泣いても次の試合が最終予選の最終戦。全力を出し尽くして勝ち点3を獲得したい」と並々ならぬ意気込みを披瀝した。

鄭大世選手は不動のエースとしてチームを引っ張っている

 朝鮮を代表するサッカー解説者の李東奎さん(体育科学院体育科学研究所サッカー研究室研究員)は、「朝鮮の選手はこれまでよりも戦術面でレベルアップしていて、闘志と忍耐力も高まっている。強固なディフェンスと速攻を生かし最終戦に臨んでもらいたい」とコメントした。

 一方、朝鮮選手らが見据える先はアウェーでのサウジアラビア戦(17日)だ。中東の気温が心配されるが、気勢をあげていくことが大事なポイントになるとホン・ヨンジョ主将は指摘した。

 朝鮮選手らはまた、いつも応援してくれている在日同胞を兄弟のように感じているという。ホン・ヨンジョ主将は「若い世代の在日同胞が鄭大世、安英学選手のような選手になって、朝鮮代表チームで活躍してもらいたい」と話していた。

 また、安英学選手、鄭大世選手は在日同胞の期待に責任感を感じていると述べ、今後も朝鮮チームにエールを送ってもらいたいと語った。

憧れの在日2選手

 この日、朝鮮とイランの試合を2万5千人の観衆が見守った。観衆のなかには、愛知朝鮮中高級学校と九州朝鮮中高級学校の高3生徒をはじめ多くの在日同胞もいた。朝高生らは横断幕を掲げ、朝鮮チームに熱い声援を送っていた。

 鄭大世選手の母校である愛知中高サッカー部主将の李教俊さんは、「試合を直接見ることができて、本当にうれしい。今後、朝鮮大学校に進学してサッカーを続けたいと思う。安英学、鄭大世選手のように朝鮮の国旗を背負って、この競技場に立ってみたい」と語った。

 九州中高の羅成龍さんは、「祖国の人民とともに朝鮮チームを応援できてよかった。競技場がひとつになって、『安英学』『鄭大世』の名前を呼ぶたびに勇気と力を得ることができた」と話していた。

 一方、鄭大世選手を朝高時代に指導していた愛知中高の李太繼ウ員は鄭選手が当時、同競技場で試合をしたときのことを振り返りながら、「実に感慨無量。教え子が客席の関心を集めていることが夢のようだ。第2、第3の鄭大世選手を育てていきたい」と述べた。

 試合後、安英学、鄭大世の両選手は在日同胞のいる客席に走ってきてあいさつした。在日同胞は万雷の拍手で迎え2選手を激励した。

〈2010年W杯アジア地区最終予選〉 解説 勝てば44年ぶりの本選出場

[朝鮮新報 2009.6.10]