第30回在日本朝鮮人野球選手権大会 15大会ぶりに東京が優勝 |
第30回在日本朝鮮人野球選手権大会(主催=在日本朝鮮人野球協会)が10月31日〜11月1日、荒川総合運動公園(埼玉県さいたま市)で行われた(写真)。 初日の予選A組では、朝鮮大学校を15−1、昨年優勝の強豪・愛知を2−1で破った神奈川が、B組では広島を13−5、大阪を9−0で退けた東京がそれぞれ、大会2日目の決勝に駒を進めた。 関東勢対決となった決勝は、東京の李慶柱、神奈川の申英翼の両投手が熱のこもったピッチングで互いに譲らず、息づまる投手戦を展開した。 均衡は6回裏に破れた。東京が先頭の姜錦哲選手の2塁打を足がかりに1死2、3塁のチャンス。5番の権峰守選手がライト線に見事なヒットを放ち、走者2人が生還した。 その裏の最終回、粘りを見せる神奈川の反撃を東京が1点でしのぎ2−1で熱戦にピリオドを打ち、実に15大会ぶりの優勝を飾った。 結果、3位広島、4位愛知、5位大阪、6位朝大となった。 東京の姜俊主将(33)は「土曜の練習、日曜の試合をしっかりやってきた結果が優勝につながった。今後、在日野球界をさらに盛り上げていきたい」と語った。 予選1試合を完封し、決勝戦でも1失点完投した東京の李慶柱投手が大会最優秀選手に選ばれたほか、東京の権峰守、姜俊、神奈川の申英翼、権五博、広島の洪直樹選手が優秀選手、今大会最年長の60歳で完投勝利をおさめた愛知の崔承烈選手と広島の李晃生、大阪の辛大元、朝大の宋佳哲の各選手にそれぞれ敢闘賞が贈られた。 1964年に始まった選手権大会は90年代半ばから出場チームが減少し、開催が危ぶまれたときもあったが、野球協会ではその間も大会を地道に運営しながら各地で有名無実化した野球団の再建に力を入れてきた。 在日本朝鮮人野球協会の徐春元会長(56)は、「今後も朝高、朝大出身生を中心に、日本学校出身者もふくめて若手を育てていきたい。先輩たちが守ってきた中央大会を守っていけるよう尽力したい。継続は力」と語った。【在日本朝鮮人野球協会】 [朝鮮新報 2009.11.11] |