南北民間級漁業協力に関する共同報道文(全文)


 朝鮮の「民族経済協力連合会」(民経連)と南朝鮮の「全国漁民総連合会」(全漁総)が、南朝鮮の漁民に朝鮮東海経済水域の一部漁場を提供する問題を協議した結果、北側が200マイルの漁業水域を提供することで合意(2月26日)した共同報道文の全文は次のとおり。

 祖国統一の明るい展望を確約する2000年を機に全同胞の統一熱望がかつてなく熱く噴出しているなか、北側の「民族経済協力連合会」と南側の「全国漁民総連合会」代表は、昨年12月に続いて今年2月20日から26日まで、中国の北京で双方団体間の協力と団結のための諸問題を協議し、民間級漁業協力を行うことで合意した。

 この度、合意を見た民間級漁業協力事業は、「韓日漁業協定」の締結により、南側漁民が漁場と職を失ったことに鑑み、昨年8月、「全国漁民総連合会」側が北側の漁場を利用させてほしいとの請願に対し、北側が気高い同胞愛と民族団結の見地から、これを受け入れることによって実現された。

 「全国漁民総連合会」は、熱い同胞愛と民族大団結の精神から南の漁民に講じた措置に対し、北側に謝意を表した。

 双方が結んだ基本合意書と付属合意書では、「民族経済協力連合会」と「全国漁民総連合会」が当面しては北側漁場での漁労活動を通じて南側漁民の利益を図り、ひいては民族水産業の統一的で自立的な発展を促進することに貢献することを基本とし、双方の団体が漁業協力の自主的主体となって共同漁労活動を北南民間級経済協力事業の一環として進めることにした。

 この漁業協力は、現段階においては北側の「民族経済協力連合会」が漁場を保障し、南側の「全国漁民総連合会」所属の漁船がそこで操業することを基本にした。

 漁業水域は、朝鮮東海の北緯38度36分50秒、東経130度30分00秒の点と北緯40度00分00秒、東経131度23分00秒の点を結び、この2つの点から真方位(子午線を基準とする方位)90度方向に延長した200マイル経済水域境界線と交わる線までの水域である。この漁業水域を「恩徳漁業」と呼ぶことにした。

 双方は、2000年春から漁業活動を開始して5年を周期に双方の協議のもとに続けることにした。

 年間の操業期間は海洋資源保護に否定的影響を及ぼさず、不可抗力的なやむをえない場合を除いては特に制限せず、漁場の優先的な利用権は北側の「民族経済協力連合会」と南側の「全国漁民総連合会」側にあり、必要に応じて双方の合意のもとに他の企業や団体も利用できるようにした。

 今回の合意は民族分断史上初めて水産分野で北と南の自主的民間団体の間に結ばれた立派な実りであって、これは民族の和解と団結を図って祖国統一に貢献し、民族共同の繁栄を遂げるうえで大きな寄与となる。

 双方は、民族の悲願である祖国統一を1日千秋の思いで渇望する同胞の志向と念願に即して相互合意した内容を誠実に履行することを誓った。

 民族経済協力連合会、全国漁民総連合会

 チュチェ89(2000)年2月26日 北京

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