東京・北区の建築物緑化助成事業、区画の造成と植栽
屋上100万、ベランダ20万円まで


 近年、都会に緑を取り戻そうとの動きが盛んだ。

 そんななか、東京・北区では、都会の緑を増やし、快適な生活環境を作り出そうと、1993年から建築物に対する緑化の助成を行っている。

 北区役所生活環境部環境課環境緑化係の村田祐子係長は、「この制度の目的は、緑が少なくなってきている北区で、地上だけでなく屋上やベランダを利用して、緑を増やすことにあります。実施当初は年に1〜3件だったのが、2年前からは年に5〜6件の申請が来るようになりました。今年度はすでに8件の申請がありました。北区には在日コリアンの方も多数住んでいるので、是非この制度を利用し、区内の緑化事業に参加して見ては」と語る。

 対象は個人に限られている。内容は屋上緑化、ベランダ緑化、壁面緑化、プランターによる緑化――の4つ。

 屋上緑化とは、建築物の屋上の全部または一部に、3平方メートル以上の緑化区画を造成し、樹木などを植栽する事業。ベランダ緑化は、建築物のベランダの全部または一部に、1平方メートル以上の緑化区画を造成し、樹木などを植栽する事業。

 これらの助成経費・金額は、緑化区画造成、防水、灌水施設の工事費と土壌・樹木などの購入費、それに植栽費総額の2分の1を限度とする。また緑化区画1平方メートル当たり2万円以内であること。上限は屋上が100万円、ベランダが20万円。

 両事業は屋上やベランダにプランターを設置するだけではだめで、土を敷いて緑化区画を設けなければならない。そのため防水、灌水施設が必要となる。マンションや団地などのベランダの場合、規定によっては、緑化が不可能な場合もある。

 壁面緑化は、建築物の壁面にフェンスなどを設置し、つたなどを使って緑化する事業。助成経費・金額は、樹木の購入、植栽及び土壌改良に要した経費、フェンスなどの設置費。またフェンスなどの面積を緑化面積とし、1平方メートル当たり500円以内であること。上限は20万円。

 プランターによる緑化は、容積が70リットル以上のプランターを貸与して敷地の接道部を緑化する事業。この場合、現物を貸与する。

 助成を希望する人は、着工前に必ず連絡のうえ、申請書を提出しなければならない。

 詳細・問い合わせ=環境緑化係(直通=TEL 03・3908・8618)

 同区以外では、板橋区(緑と公園課緑の係)、中央区(公園緑地係・緑化推進係)で同様の制度を導入している。助成内容は自治体によって若干異なるので、詳細は各自治体へ。

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