朝鮮人民軍が発表した5島通航秩序(要旨)
朝鮮人民軍海軍司令部が「重大報道」として発表した朝鮮西海海上軍事境界線設定と関連した「5島通航秩序」の要旨は次の通り。 (朝鮮通信)
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朝鮮人民軍海軍司令部は委任により、西海海上軍事境界線北側水域に位置した「5島通航秩序」を次のように確定、公布する。
1.わが方領海にある米軍側管轄下の5つの島のうち、白※(※=令の右に羽)島、大青島、小青島を包括する周辺水域を第1区域に、延坪島周辺水域を第2区域に、隅島周辺水域を第3区域にする。
(1)第1区域の北方境界線は北緯38度線とし、東方と南方、西方の境界線は白※(※=令の右に羽)島、大青島、小青島の領海起算線から2キロ幅で平行に引いた線とする。
(2)第2区域の北方境界線は北緯37度41分24秒線とし、東方と南方、西方の境界線は延坪島の領海起算線から2キロ幅で平行に引いた線とする。
(3)第3区域の境界線は隅島領海起算線から2キロ幅で平行に結んだ線とする。
(4)第1、2、3区域内での米軍側艦艇と民間船舶はわが方に敵対的な通航でない以上、通航の自由を有する。
2.第1区域に出入りするすべての米軍側艦艇と民間船舶は第1水路を通じて、第2区域に出入りするすべての米軍側艦艇と民間船舶は第2水路を通じてのみ通航することができる。
(1)第1水路は西海海上軍事境界線上の北緯37度10分3秒、東経125度13分19秒地点と小青島の一番高い高地頂点を結んだ線を軸にして左右1マイルの幅を有する。
(2)第2水路は西海海上軍事境界線上の北緯37度31分25秒、東経125度50分38秒地点と大延坪島の一番高い高地頂点を結んだ線を軸にして左右1マイルの幅を有する。
(3)原則的にわが方領海にある米軍側管轄下の島に航空機は飛来することができず、やむを得ない場合、すべての航空機はこの水路上空を通じてのみ飛行することができる。
3.第1、2、3区域と第1、2水路で米軍側艦船と民間船舶は公認された国際航行規則を厳格に遵守しなければならない。
4.米軍側艦艇と民間船舶および航空機が指定された区域と水路を逸脱した場合、それは即、わが方領海および軍事統制水域と領空を侵犯したことになる。
5.制定された水路通航時、わが方の行動にいかなる脅威や支障を与えてはならず、この水路と通航区域がわが方の艦艇と民間船舶の通航を妨げる区域や水路にはなりえない。
6.今回制定した通航区域と水路は、あくまでも米軍側管轄下の島がわが方領海に位置している点を考慮して設定したものであり、この区域と水路が米軍側水域にはなりえない。
米軍側は西海海上軍事境界線を尊重すべきであり、制定された通航秩序を厳格に守らなければならない。
万一、米軍側が西海海上衝突を防ぎ平和と安全を保障しようとするわれわれの努力に挑戦すれば、わが革命武力は警告なしの行動で応えることを厳かに公布する。
チュチェ89(2000)年3月23日