平壌レポート
着々と進む水路工事
発破作業
西部農業地帯の用水路確保へ
价川(平安南道)から台城湖(南浦)の160キロ
朝鮮で、昨年11月に着工した价川(平安南道)―台城湖(南浦市)水路工事が着々と進んでいる。
工事は、大同江上流に閘門を建設し、水を通すトンネルを掘ることから始まった。3月4日には、水路の始発点となる价川市大角里で第1水路トンネル工事の発破作業が行われ、現在工事は本格化している。
同水路工事は、閘門を作って大同江から取水し、平安南道の价川、順川の両市と粛川、平原、大同、甑山の各郡などを経て、台城湖をはじめとしたこの地域の貯水池を満たすための大規模かんがい工事だ。
平安南道价川市から南浦市の台城湖まで約160キロにわたって設けられる水路は、地形をうまく生かし、農業用水を供給する予定の21のすべての貯水池よりも高い場所を通るように設計された。つまり大同江の水を、揚水施設を使わず自然の力で各地の貯水池に流し込むことができる。
この水路が完成すれば、従来までこの地域で使っていた380余ヵ所の揚水場、530余台の揚水機が要らなくなる。これらの揚水施設を動かすために必要だった1億5000万キロワット/時の電力も節約できる。
こうして、平安南道と平壌、南浦両市内の15の市、郡、区域に広がる朝鮮西部の計約10万ヘクタールの農耕地が安定した農業用水の供給を受けられるようになり、農業生産力の向上に大きく寄与する。
現在、水路トンネル工事には、6月1日かんがい建設事業所をはじめ平安南道農村経営委員会第3、4、5、6事業所、南浦市農村経営委員会かんがい建設企業所、平壌市の兄弟山、順安両区域の建設者たちがあたっている。6月1日かんがい事業所のパク・ソンシク支配人は「8月いっぱいまでに第1水路トンネル工事を終えたい」と語る。