ちょっと課外授業
大阪人権博物館(リバティ大阪)
差別について考える
博物館の展示に一貫したテーマは「人権から見た日本社会」。日本社会に存在するあらゆる「差別問題」を、「被差別部落と身分」、「性と家族」、「民族と列島の南北」、「身体文化と環境」の4つのコーナーに分けて、数々の歴史資料や映像資料、ジオラマなどを使い、分かりやすく展示している。 被差別部落問題を中心に扱っているが、「民族と列島の南北」は、在日朝鮮人、沖縄、アイヌ民族の視点から見た日本の歴史と社会を考えるコーナー。植民地支配と独立運動、在日朝鮮人の歴史、日本の朝鮮観に関する展示は見応えがある。とくに、大阪・猪飼野の古い朝鮮部落を再現したコーナーは必見だ。 もちろん、在日朝鮮人として日本では差別を受けてきたために逆に見落としがちな被差別部落の問題、沖縄とアイヌの問題、障害者問題や女性・子供・高齢者差別の問題についても総合的に学べ、とても勉強になる。 差別とたたかい続けた人たちのビデオメッセージを自分で選んで再生できる「証言の部屋」では、日本政府を相手に法廷でたたかっている在日同胞の元「従軍慰安婦」宋神道さんの証言も視聴することができる。 (東) JR環状線芦原橋駅南出口下車徒歩8分、JR大和路線・環状線今宮駅下車徒歩10分、南海高野線(汐見橋線)木津川駅下車徒歩6分。 ◇入館料 一般250円、高校・大学生150円(小・中学生以下、65歳以上、障害者と介護者は無料)※団体割引あり。 ◇開館時間 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで) ◇休館日 月曜日(祝日はのぞく)、祝日の翌日、第4金曜日、年末年始、臨時休館日 ◇TEL 06・6561・5891 |