本のプレゼント
「朝鮮と日本の関係史」
−善隣と友好の歴史−
朝鮮民族の独自性を詳述
本書は、最新の資料と研究成果を多く用い、古代から豊臣秀吉の朝鮮侵略後の朝鮮通信使までを概括しながら、隣国どうしの交流と摩擦、葛藤などを含めたきずなの深さを掘り起こしてまとめたものである。 最も新しい朝・日関係史の入門書である本書の特徴は、両国関係に直接・間接につながる古代文化に重点をおき、全体的に朝鮮における最新の研究成果を盛り込み、各時代の論点をわかり易く解説しながら、文化的に歴史的に朝鮮民族の独自性を詳述しているところにある。 また、日本文化は、朝鮮ではなく、中国との関係がすべての始まりであり基本であったというような論についても、日本の文化に多大な影響を及ぼした高句麗古墳壁画をはじめ、渡来人による技術、仏教文化の伝播、日本に残る朝鮮式山城の跡と古墳の事実関係を通じて再考を促している。 日本の歴史家のなかにはいまだに秀吉の朝鮮侵略を「雄大な大構想」と表現する人がいる。近年、歴史小説がそれに輪をかけて、秀吉の人物像を美化している。 本書の中で、著者はこう指摘している。「過去の朝鮮侵略にあたって、日本人自身が、意識的にであれ、無意識的にであれ、積極的にであれ、『加担』した事実を認めなくてはならない。その上に立って自己の加害・被害を明らかにし、2度と同じような事態を招かないよう教訓を得るべきである」。今日の朝・日問題を考えるうえで必携の書である。 ☆ ☆ ☆ 出版社の寄贈により抽選で本書を5人にプレゼントします。ハガキに書名と〒住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記の上、本紙日本語版「文化」担当宛。7月26日まで必着。 |