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 連日、30℃を超す猛暑が続いている。梅雨空はどこへやら、すでに夏本番といった感じだ。そこで気をつけたいのが日射病や熱射病。夏休みももうそこまで。海や山へと、子供たちが外で遊ぶ機会も増えてくることから、とくに子供たちの体には気をつけたい。

日射病、熱射病に気をつけよう

 日射病とは、炎天下で汗をかきすぎて脱水状態になること。熱射病は、高温多湿の環境で熱がこもり、体温調節ができなくなることをいう。

 最近では、夏休みでも塾に通ったり、室内でパソコンゲームに興じる子供たちが増えたせいか、外で元気に遊ぶ姿はあまり見かけられない。だが、やはりこの季節には、海や山で元気に遊ぶ子供たちの姿を見たいものだ。

 しかし、そこで気をつけたいのが暑くて日差しが強い場所に長時間いることで、日射病や熱射病などにかかってしまうことだ。

 また、近年、問題になっているのが、長時間、車の中に放置された子供が熱射病で死亡するケース。

 この熱射病などは熱中症の部類に入る。熱中症とは、暑熱環境で発生する暑熱障害、熱症の総称。熱中症には、熱波により主に高齢者に起こるもの、幼児が高温環境に放置されて起こるもの、高温環境での労働やスポーツで起こるものなどがある。

 子供が日射病などにかかってしまったら、すぐに衣服をゆるめ、風とおしの良い、涼しい所に移して休ませる。冷たい水でぬらしたタオルで体を冷やすのも良い。

 それでも、意識が戻らない場合は、すぐに受診させるのが望ましい。炎天下のドライブでは、1時間に1回は水分をとるようにしたいものだ。

応急手当に必要な物

 前述のように、重度の熱射病の場合は死に至ることもあるので、くれぐれも注意したい。迅速な医療処置が、生死を左右すると言われ、発症から20分以内に体温を下げることができれば、確実に救命できるといわれる。

 応急手当てをする際に必要な物を以下に列記してみる。

 (1)氷など(氷のう、アイスパックなどと、冷水を作るために十分な量の氷) (2)うちわ(風を送れるものならうちわに代わる物でも可能) (3)水と霧吹き (4)熱けいれんの対応用に、塩分濃度0.9%の水 (5)スポーツドリンク (6)体温計 (7)携帯電話――これらを準備しておけば、とりあえずは応急手当てを施すことができる。ここで、スポーツドリンクの場合、塩分濃度0.1〜0.2%、糖分濃度3〜5%で、5〜15℃程度で冷やしたものがよい。

 体温計は耳で測るタイプのものが便利かと思われる。携帯電話が必要なのは、現場ですぐに救急車を呼べるようにするためだ。

 現場で手当てをする心得としては、まずは意識の状態を確認すること。名前を呼ぶ、肩を軽くたたく、応答ができるならその人が必ずわかる質問をするなどして、意識の状態の程度を判断する。

 一過性の失神の場合には、横に寝かせ、心臓へ戻る血液の増大を量ることが有効だ。

 意識がなかったり、回復しない状態はとても危険だ。応答が鈍かったり、言動がおかしい際にも熱射病と疑って手当てをしていくべきだ。

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