今後も同胞生活と密着した医療研究を

在日本朝鮮人医学協会第24回学術報告会開かれる


 在日本朝鮮人医学協会(医協)第24回学術報告会が11月11日、神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜で開かれ、同胞医師、医療従事者、医学生、一般同胞ら150余人が参加した。

 午前中には医科、歯科、看護、東医など6分科に分かれ論文が発表された。昼時間にはランチョンセミナーが行われ@インフルエンザ最新治療A保健機能食品B漢方薬とその副作用についての報告が行われた。

 午後の全体会では兵庫県学校保健校医会の姜京富さんが「兵庫・性教育4年目をむかえて」(別掲)、東京女子医科大学鄭理香さんが今年の5月2、3日にかけ平壌の人民文化宮殿で行った「第3次国内外同胞の平壌医学科学討論会」について報告を行った。鄭さんは在日同胞10人、在米8人、在カナダ、在中国5人と多くの在外同胞が参加した事、4演題を在外医学者が講義するなどの在外医学者の活躍ぶりにもふれた。

 また平壌市内や妙香山などの名所巡りをスライドで楽しく紹介しながら「祖国の医大生などと意見交換もした。それを通じて彼らの熱心さや勤勉な姿から得るものが多かった」と感想を述べた。次いでシンポジウム「生活習慣病―同胞生活から考える」が行われた。ここでは日本各地在日同胞1352人から集計した生活習慣病に関するアンケート(本紙11月2日号掲載)をあさひ病院(東京都足立区)金秀樹さんが報告。その他「朝鮮食文化と生活習慣病の予防」を恵クリニック(東京都豊島区)韓啓司さんが、「生活習慣病としての歯周病」を藤橋歯科医院(栃木県宇都宮市)朱弘さんが報告した。

 開・閉会式では医協中央李大国理事長があいさつをした。報告会終了後には懇親交流会が行われた。

 参加した、大阪大学大学院医学系研究科文鐘聲さん(25)は「さまざまな分野の報告が刺激になった。医協の報告会は在日同胞と医療について実践的な話合いのできる、自分にとって大切な場だ。これから在日同胞の役に立てる医療研究、とくに介護保険の面での研究を深めたい」と感想を述べた。

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