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最高人民会議10期4回会議
何が話し合われたのか


内閣の活動、課題を初討議/技術改造で経済解決に意欲

  最高人民会議第10期第4回会議が開かれたが。

 A  4月5日に平壌の万寿台議事堂で開かれ、金正日総書記らが参加した。会議日程は1日。1日で終了したのは、10期では1998年9月の第1回会議以来のことだ。2、3回会議は3日間行われた。

  何が話し合われたのか。

  今会議の議題は4つ。@内閣の2000年の活動状況と2001年の課題(報告要旨別項)A2000年国家予算執行の総括と2001年国家予算B会議の休会期間、最高人民会議常任委員会が採択した法律の承認C組織問題――である。

  議題で目を引くのは。

  「内閣の活動状況と課題」に関する報告だ。このような議題が上ったのは、10期1回会議で社会主義憲法が修正・補充され、国家システムが再編成されてからは初めてのことだ。内閣は「とくに経済事業に全責任を持つ」(洪成南総理)部署。それだけに、今回わざわざ内閣の活動問題を話し合ったことは、朝鮮が経済問題解決に意欲を持っていることを示すものだ。

 洪総理は報告で、「経済強国建設の進撃路を切り開いてこそ、来年に金日成主席の誕生90周年をより意義深く記念」することができると強調したが、来年は主席の誕生90周年とともに、総書記の誕生60周年を迎える年だ。すでに内閣ではこれを目標に経済の建て直しを図るという決定を採択している。

  具体的に最も力を入れようとしていることは。

  報告では、既存の経済土台を整備し、その力を最大限に高めながら、経済全般を近代的な技術で改造する活動を行うのが経済建設の中心課題だとしている。とくに、年初から強調されているのが技術改造だ。総書記は「既存観念にとらわれ、過去の古く立ち遅れたものを抱え込むのではなく、なくすものは大胆になくし、技術改造を行わなければならない」と指摘している。そのためには、経済の各分野に最先端の科学技術を導入することが求められる。報告でも、科学技術部門に対する投資を増やし、外国との科学技術交流を強化することがうたわれている。

  そのほか、この議題で注目される点は。

  環境と条件の変化に応じて、社会主義経済管理運営方法を朝鮮式に開拓するとした点だろう。内容的には、国家の中央集権的・統一的指導と下部単位の創意工夫を正しく結合させることで、「みなが働いた分だけ報酬を受けられる」よう、社会主義分配の原則を正確に実現すべきだとしている。

  予算はどうなっているのか。

  昨年の国家歳入は209億343万ウォンで歳出は209億5503万ウォン。赤字は5160万ウォンだ。98年の2億2441万ウォン(歳入=197億9080万ウォン、歳出=200億1521ウォン)、99年の2億1718万ウォン(歳入=198億103万ウォン、歳出=200億1821万ウォン)に比べて、歳入が伸び、赤字幅が縮小していることが分かる。経済が多少なりとも上向きになっていることを示すものだと言える。

 今年の国家予算は、歳入、歳出とも215億7080万ウォンを見込んでいる。電力、石炭、金属工業、鉄道運輸、一次消費品と基礎食品、農業生産部門への支出を、昨年より2.7%増やす。

 ここでも、技術改造の課題に沿って、科学技術を世界的水準に引き上げ、最新科学技術に基づいた生産基地の建設に多額の資金を支出するという点が目を引く。国防費は14.5%と横ばいだが、「内閣は、党の先軍革命路線を生命線とし、軍事力をあらゆる面から強化することに力をいれる」ことが強調されている。

  新しい法令が承認されたが。

  最高人民委員会常任委員会の政令「朝鮮民主主義人民共和国の加工貿易法の採択について」、「朝鮮民主主義人民共和国の閘(こう)門法の採択について」、「朝鮮民主主義人民共和国の著作権法の採択について」の3つ。内容は明らかではないが、「国の対外関係が拡大するのに合わせて対外貿易をさらに発展させ、人民経済の各部門で輸出品生産拠点をしっかり整えて、商品の輸出を増やすべき」だとの洪総理の発言とからめて注目される。社会主義市場が消滅した中で、資本主義市場との取り引きを強化することを念頭に置いたものとの解釈も可能だ。

 組織問題も話し合われているが、内容は明らかにされていない。

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