焼肉フェスタ2002開催
BSE打撃打破めざす
4月27日〜5月26日
1都11県、1500店舗が参加
焼肉フェスタ2002が4月27日から5月26日までの30日間にわたって開催される。東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、静岡、新潟、宮城、長野、愛知の1都11県、1500店舗が参加する業界初の大イベント。昨年のBSE(狂牛病)騒動の影響で、全国の焼肉店は、かつて経験したことのない深刻な影響を受けた。ピーク時に比べ良い所では8割型客が戻ったとも言われるが、全体的には深刻な状況が続いている。そういった現状を打破し、焼肉業界全体のイメージアップと集客を目的に企画されたのが今回のイベント。農林水産省などの官公庁、企業などが協賛する。準備を進めている実行委員会、事務局の2人に話を聞いた。(文責編集部、文聖姫記者、経済・経営欄にフェスタの概要)
広く知らせるのが大切/ネットワーク作る契機に 李元吉 東京・中央・江東商工会理事長、焼肉大喜店長 ひところに比べてBSE騒動の影響は収まってきていると思う。騒動発生直後は相当落ち込んだが、いい店だと8割型戻ってきていると聞く。 自店の場合も、昨年秋に離れたお客様が年末には戻ってきた。では残り2割はなぜ戻らないのか。それは景気の低迷にあると思う。将来への不安から外食を控えているわけだ。 では、イベント期間にお客様をどう呼ぶのか。効果的なのはやはり宣伝だ。テレビなどのメディアを利用してイベントを広く知らせることで、客足は自然と戻ってくると思う。そういう意味で、このイベントをいかに宣伝していくかが、成功のカギを握っていると言える。 イベントが始まる頃に、ワールドカップの前宣伝でグルメ特集番組などが放映されて、焼肉業界を盛り立ててくれることも期待している。 そうして来てくれたお客様にリピーターになってもらうには、企業努力しかない。イベント期間を利用して、店の魅力を十分にアピールすることが大切だ。リピーターが増えるよう万全の準備を整えておくべきだ。 また、今回のイベントを機に、各地域で飲食業者協議会が作れればと思う。それによって、同業者のネットワークが作れるからだ。新しい世代の同胞商工人も掌握できるのではないだろうか。 顧客リストでリピーター/小規模店の助けになれば 金致善 在日本朝鮮人東京都商工会副会長 BSE(狂牛病)騒動で焼肉業界をはじめとする同胞業者が大きな打撃を受けている。こういう時こそ、商工会という組織がバックアップすべきだという発想から、今回のイベントを企画した。個人店や小規模店ではイベントを組みたくてもなかなかできないのが現状。その機会を商工会が作ろうというわけだ。 商工会と言えば「税金の商工会」、つまり、もうかった後の処理をする所というイメージが強かったが、もうけてもらうための商工会というイメージを与えるうえでも、このイベントが一つのきっかけになればと思う。 今回のイベントのメリットはまず、お客様応募券を活用し、顧客リストを作れるという点。ダイレクトメールを利用して次につなげることができる。顧客データに基づいた分析、アンケートによる店の分析も可能だ。品川のある店では、1200人の顧客リストを利用して、誕生日に花束を贈るなどの企業努力を行っている。 地域の商工会とタイアップすれば、より広範囲にリストを集めることができるだろう。 1都11県、1500店舗参加というスケールも魅力。お店のアピール、集客につなげてほしい。 さらに、公式ホームページを通じて全参加店を紹介する。お勧め品や地図も載せるので、ホームページを通じた来店客も期待できる。 |