6.15宣言履行へ民族統一大会
解放後ソウルで初の共同行事
【ソウル発=朝鮮中央通信】6.15共同宣言に沿って統一を実現しようとの熱気が高まる中、8.15民族統一大会が15日ソウルで開幕した。48年4月の北南連席会議以後、平壌で伝統的に開催されてきた民族統一行事に続き、南の統一運動団体の要請により北の代表団参加のもとソウルで初めて行われる今大会は、民族の統一意志を内外にアピールする重要な契機となる。この日の大会では開幕式に続き民族団結大会が行われ、7000万同胞に送るアピール文(全文)が採択された。また、北南のアーティストらによる祝賀公演、統一写真展示会と美術展示会などが催された。(関連記事)
局面打開の意志抱き
【ソウル発=文光善、金志永記者】 「金正日総書記が私たちを統一使節として送られた。解放後初めてソウルで行われる北南共同の統一行事なので、民族の期待を裏切らないようがんばろう」。金浦空港に到着した北側代表団団長の金永大民和協(民族和解協議会)会長は、今回の行事の民族史的意義についてこう強調した。 8.15民族統一大会に参加した北側代表団は116人。民間級行事に参加する代表団としては最大規模だ。昨年の8.15光復節に際し平壌で行われた民族統一大会で、北と南の統一運動団体は02年の8.15行事をソウルで行うことで合意した。 北側代表団のソウル行事への参加によりこの合意が果たされたわけだが、北側はより大局的な見地から今回の行事に臨んだ。 北側代表団は、外勢と反統一勢力により北南関係が停滞し、共同宣言履行に障害が生じた状況下で、民族共同の統一綱領に基づいて自主統一に向けた局面を打開しようという意志を抱いて今回の統一行事に参加した。 今こそ力量の集結を 統一行事に参加した北南の代表らは、当局と民間が歩調を合わせながら共同宣言履行の推進力を育てていく必要性を強調した。 「今、統一運動は特定の階級や階層の独占物ではなく、北と南のすべての階級、階層を網羅する全民族的な運動に発展している」(リ・ヨンフィ朝鮮民主女性同盟中央委員会副委員長)、「統一の主人はすべての民族。今こそ6.15共同宣言実現のための力量を集結すべき時だ」(キム・チョル天道教教領)。 6.15共同宣言発表後、平壌と金剛山で統一行事を行ってきた北と南の代表らは、ソウルで再会したことで互いに胸襟を開き、意をひとつにした。 各界でも慶祝行事 大会を準備してきた南の統一運動団体らは当初、オリンピックフェンシング競技場で行事を行うことや、5000人以上の参加規模を計画していたが、南の当局はこれを大幅に縮小する方針を打ち出した。 このような障害があったものの、ソウルの民心は平壌の統一使節を温かく迎えた。行事に参加した代表らはもちろん、多くの市民らも空港からホテルに向かう沿道で、手を振りながら北の代表団を歓迎した。また、建国大では各界の2万人が参加して、「8.15民族統一大会慶祝の広場」が開催された。 8月15日ソウルで繰り広げられた光景は、今こそ北と南が6.15共同宣言のもと自主統一への道を進むのか、あるいは対決と反目、戦争への道を選ぶのかという歴史的転換期にあることを実感させた。 |