全国朝鮮初級バスケット大会「第3回ヘバラギカップ」 全国から集まった選手らが熱戦 |
全国朝鮮初級学校学生バスケットボール大会「第3回ヘバラギカップ」が1〜3日、東京朝鮮文化会館で行われた。北は北海道から南は九州まで275人の生徒らが熱戦を繰り広げ、180余人の学父母らが熱い声援を送った。結果、男子部門では初参加の北九州、女子部門では2年連続で東京第3が優勝した。(李東浩記者) 初出場で優勝の北九州、一生懸命練習したおかげ
決勝戦は北九州対東京第4。北九州の河徳珠監督(39)は試合前、「中央大会出場は初となるが、九州には先輩らが築きあげた伝統がある」と気合十分だった。地元東京第4オモニらの大きな声援と、わが子の晴れ姿をビデオカメラに収めようと、試合を見つめる北九州のオモニらの声援で会場は熱気に包まれた。試合は北九州が終始、一方的な試合を展開。東京第4に比べ体も大きく、背も高い選手らがそろう北九州は第1クォーターを13−3、第2クォーターを25−3と圧倒。結果、55−9の完勝だった。 試合終了後、河監督は「きつかった試合は名古屋戦だった」と振り返り、「重視したのは全員オフェンス・ディフェンス、前線からサイドに流れるプレッシャー、そして速攻」と語った。 また主将の呉賢相くん(6年)は「他チームの実力が高かった。大会中、とくにしんどかったのは名古屋戦。でも、一生懸命練習したおかげで、100%の力が出せた」と喜びの声を聞かせてくれた。はるばる応援に駆けつけたオモニらは「東京まで遠いので子どもたち全員の学父母は来ていないが、帰ったら今日撮ったビデオをぜひ見せたい。九州からきたかいがあった。東京第3に一緒に宿泊した北海道、名古屋の子どもたちが応援してくれていたこともうれしかった」と笑顔で語った。 逆転劇演じた東京第3、優勝の味は「最高!」
東京第3は昨年に続き、今年も大逆転劇を演じた。 決勝の相手は埼玉。開始早々、激しくぶつかり合い、闘志をみなぎらせた。東京第3は第1、2クォーターを各0−9、7−17で折り返し、前半終了時で10点のビハインド。しかし、第3クォーターから積極的にダブルチームを掛け、セットプレーも決まり、開始4分であっという間に18−17と逆転。 埼玉はたまらずタイムアウトをとって立て直しを図るが、第3の勢いを止められず、逆に5点差をつけられ、最終クォーターへ突入。結局、32−21で東京第3が埼玉を下し、2年連続の優勝を果たした。 試合後、うれしさの余り泣き崩れる東京第3の選手たち。主将の金潤雅選手(6年)は優勝の味は「最高です!」と話しながら、「みんなのおかげ。一生懸命練習してきた」と語った。金主将のオモニ、金英姫さんは「優勝は娘が3年間一生懸命に練習したたまもの。冬の大会も優勝すると意気込んでいる」と語った。 康哲敏監督(34)は、「子どもたちは最高の舞台で完全燃焼できた。今年のチームは体が小さいので、相手よりも一歩早く動くステップ、積極的に1対1ができるハンドリングとドリブルの新しい練習を導入した。『25分走』『サーキット』は、固有名詞になるほどやった。『もっとうまくなりたい』という子どもたちが多く、練習中怒られても必死で食らいついてくるので、教えがいもある。他校との練習試合でレギュラーの子どもたちが、後輩や他校の生徒に技術を教えられるほど自立もした。『決勝までは連れていく。決勝では自由にプレーしなさい』という約束を子どもたちがよく守った」と総括した。 また、2年連続の優勝に「子どもたちを信じ、ベンチからは立つまいと決心していた。決勝でとやかく言われるようでは勝てないから。逆境からの勝利で、子どもたちは『あきらめない』という強い信念を得ることができたと思う。バスケットボールを通じて、物の見方、考え方を育むことが一番。また、日常の学校生活をおごそかにしていては、バスケでの成長はありえないと確信している。最後にいつも、温かく見守り、そして熱く応援してくれた父母、OBたちに本当に感謝している。最高の選手、父母スタッフがいてこその今日の勝利」と語った。 大会結果 【男子】 1部 @北九州A東京第4B名古屋C西東京第1 2部 @東京第1 【女子】 1部 @東京第3A埼玉B名古屋C東京第2 2部 @東京第4 3部 @南武 [朝鮮新報 2005.8.26] |