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東京で在日本朝鮮人中央大会 中央会館強制押収策動を非難

 「総連中央会館に対する日本当局の悪質な強制押収策動を糾弾する在日本朝鮮人中央大会」が11日、東京の豊島公会堂で行われた。総連中央の徐萬述議長と許宗萬責任副議長をはじめとする活動家と各層の同胞らが参加した。会場は、各地から駆けつけた1300余人の同胞たちでいっぱいとなった。

今こそ一致団結

大会には1300余人が参加した

 大会では、南昇祐副議長が報告を行った。

 副議長は、安倍政権発足後、総連を瓦解させるためのあらゆる弾圧が段階的に強化されるなか、総連中央会館の土地、建物の強制競売まで敢行されようとしていると指摘。整理回収機構(RCC)は総連の合理的で誠意ある債務解決のための提案を無視し、問題解決のための総連の努力を一方的に破たんさせたばかりでなく、会館の売買契約についても国家権力と東京地検特捜部、マスコミを総動員して妨害したと強調した。

 また、朝鮮と総連に対する敵対感情を全国民的な感情として拡大させることで、在日朝鮮人運動ひいては在日同胞社会を抹殺するところに安倍政権の政治的企図があると述べながら、歴史的、法的、道義的責任を負うべきにもかかわらず在日朝鮮人差別にひた走る安倍政権を厳しく非難した。

 そのうえで、朝鮮外務省スポークスマンが声明で一連の策動を朝鮮に対する主権侵害行為として断罪したことと、駐国連朝鮮常任代表がこの問題を国連総会の議題として扱うことを正式に求めたことなどに触れながら、平壌市と江原道でも日本当局による不当な政治弾圧を糾弾する大会が開かれたことを紹介した。

 そして、今こそすべての在日同胞が一致団結し安倍政権による常軌を逸した反総連策動の本質を暴露し、組織と同胞社会を守るたたかいに立ち上がるときだと述べながら、総連は国連本部や国連人権理事会などに代表を送るとともに、日本の各政党と社会団体、各界人士らに政治弾圧の本質と不当性を訴えていくと述べた。

「祖国が守ってくれる」

日本当局の不当な政治弾圧を糾弾する参加者ら

 大会では、床井茂弁護士がRCCとの弁済交渉の経過と総連中央会館売買の真相について報告したのに続き、東日本国際大学前学長の鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授と清水潤・日本朝鮮文化交流協会副理事長兼事務局長が連帯のあいさつを行った(要旨別項)。

 また、総連埼玉県本部の李政晩委員長、女性同盟中央の姜秋蓮委員長、朝青中央の崔成英委員長、商工連合会の呉載世理事長がそれぞれ討論し、総連と在日朝鮮人に対する不当な政治弾圧を続ける安倍政権を厳しく非難した。

 大会では、抗議要請文と抗議団の構成に関する提案が採択された。

 大会に参加した埼玉朝鮮初中級学校で教員を務める崔成学さん(23)は、「子どもたちを日本社会でもしっかりとした朝鮮人として暮らしていけるよう育てるという決意を新たにした。あらゆる困難に打ち勝って子どもたちを守っていく」と述べながら、「祖国が私たちを守ってくれているということを知り、在日同胞は大丈夫だという確信をもつことができた」と語った。

 また、「中央会館はわたしたちの権利や民族教育を守る『根拠地』だ。強奪するようなことは断じて許されない」と、安倍政権の不当なる弾圧にいてもたってもいられず江戸川から女性同盟の顧問たちとともに集会に駆けつけた尹貞淑さん(76)は、「日本は平壌宣言を実行しなければいけない。そうしなければ、外交史に恥を残すことになるだろう」と語った。

 東京都大田区に在住する゙光勲さん(60)は、「安倍政権の不当な策動に我慢ならずこの集会に参加した」と述べながら、これほど多くの人が集まり力強く心に響く声を上げる姿を見たことで、総連と中央会館を守る確信を得られたという。

 そのうえで、「安倍政権とマスコミが何を言おうと決して総連を潰すことはできない。祖国がわれわれを守ってくれている。われわれが団結すれば必ず守り抜ける」と力強く語った。(取材班)

南昇祐副議長が記者会見

来ひんが連帯のあいさつ

[朝鮮新報 2007.7.13]