〈第19回在日朝鮮オモニ中央バレーボール大会〉 北海道で初開催 「まだまだ現役」 パワフルなプレーで魅了 |
第19回在日朝鮮オモニ中央バレーボール大会が20〜21の両日、北海道立総合体育センターで行われた。初の北海道開催。19日夜の交流会も初めて行われたほか、地元の北海道・札幌の家庭婦人バレーボール連盟の日本人16人も審判員を務めるなど大会に協力。今大会に参加したのは13都道府県から18チーム、220人のオモニバレーボール選手たち。50代チームも2チーム参加し大会を盛り上げた。試合に出場するオモニたちの表情は、現役時代をほうふつとさせ、また、ハツラツとした動きから「バレーボール大好き」の情熱を垣間見た。大会期間に出会った各地域のオモニたちの表情を追った。(金明c記者) 大会初日はA〜F組に分かれ予選リーグが行われた。各組ごとに総当りを行い、1位が翌日の決勝トーナメントに上がる。 トーナメントを勝ち抜き、決勝戦に進出したのは福岡・八幡と東京・大田。 ママさんバレーは9人制で行われる。北海道まで一番距離の遠い福岡・八幡はチームに選手が10人しかいない。ケガ人が出ると交代の選手がいなくなる悪条件の中、予選とトーナメントを勝ちあがった。
一方、東京・大田は30年以上の歴史を誇る伝統あるチーム。今は50代が5人。膝にはがっちりとサポーターが付けられているのが目立つ。それでも回転レシーブが飛び交う。歳を感じさせない気迫と技術、チームプレーでその強さには定評があった。 1セット目は21−6で東京・大田が先取。その勢いで2セット目を取るかと思われたが、若さで勝る八幡オモニたちが粘り強さを発揮し、21−18で接戦をものにした。勝負となった第3セット目。白熱した試合の均衡を破ったのは経験で勝る東京・大田。徐々に引き離し、21−13で第3セットを取り、2−1で初優勝した。 大田チーム主将の権陽子さん(53)は「50代がたくさんいる中で若い子たちを交えながらパワーをもらって練習を重ねてきた。家庭の事情でここに来ることができなかった人のためにも優勝することができてとてもうれしい」と笑顔で語った。また、監督を務めて20年以上もなる車昇さん(64)。妻もチームの一員だ。「優勝は念願だったのでとてもうれしい」と感慨深げだった。 一方、準優勝で涙を飲んだ福岡・八幡。4回目の参加で決勝に進出した。主将の金久子さん(41)は、「みんな家庭を持ちながら時間がない中で練習に励んできたから、悔しい気持ちでいっぱい。でも次につながるいい試合ができた」とほほ笑んだ。 【競技成績】 @東京・大田A福岡・八幡B北海道・札幌 大会講評 文聖姫競技部長:昔も今もオモニたちのバレーボールに対する熱い思いは変わらないと感じたし、一生懸命な姿にとにかくいつも勇気づけられる。初めて50代のチームが2つ参加し、老いも若きも共に「生涯スポーツ」としてみんなが楽しんでいる姿がとてもよかった。50代には不屈の精神、いつまでも少女のようなきびきびした姿が見られたし、少々大げさかもしれないが、一生続けていけるという夢と希望を与えてくれた。北海道の同胞たち、地元の家婦連、大勢の関係者たちのおかげで大会が成功できたことをうれしく思う。 (関連記事) [朝鮮新報 2006.5.24] |