大阪朝高ラグビー部 健闘の末ベスト16 |
「来年も花園の舞台に」
「新年を迎えた2008年1月1日を、ラグビーの聖地ここ花園で、高校の選手として迎えられるのは全国で16チーム。お前たちはその中の1チーム。この日を目前に涙を呑んだチームは数え切れない。ラガーマンとして、今日をこの花園で迎えられたことに堂々と胸を張れ」 選手たちの嗚咽を打ち消すようにロッカールームに響き渡る監督の言葉。選手たちはその言葉を噛みしめ、溢れる涙を必死に堪えていた。
大阪朝鮮高級学校が大阪第2地区の代表として、3年ぶり三度目の出場を果たした第87回全国高等学校ラグビー大会。 「朝高生の気概を見せたい」「同胞たちの期待に応え希望を与えたい」「各地に名を馳せウリハッキョへの理解を得たい」との思いを胸に、「全国大会」の舞台に勝ち進んだ大阪朝高。 昨年12月27日に行われた初戦から、大阪府をはじめ各地から約3000人の同胞、生徒が応援に集まった。また、朝鮮学校を支える日本の有志たちも駆けつけた。
初戦(新潟工業=新潟)、12月30日の2回戦(八幡工業=滋賀)を接戦で勝利し、3回戦まで勝ち進んだ大阪朝高は、今大会優勝に輝いた東福岡高校に大差で破れた。ベスト8の厚い壁に阻まれ、3度目の挑戦は幕を下ろした。 悔しさに肩を落とす選手らに、応援席からは全国ベスト16の誇らしい成績に惜しみない拍手が送られた。 選手たちは大会期間、勝利の喜び、敗北の悔しさの涙を流し2つの思いを経験した。 そして最後まで健闘する姿、称えあう姿を通し観客らに勝敗だけではないスポーツのすばらしさ、立ち向かうチャレンジ精神をあらためて見せつけた。 1日、試合を終えロッカールームで監督と選手たちは大会を振り返り、今大会で得た貴重な体験を胸に刻みつつ、3年生の思いを後輩たちがしっかり受け継ぎ来年またこの花園の舞台に帰ってくることを誓い合っていた。(写真と文=盧琴順記者) [朝鮮新報 2008.1.23] |