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〈2008インターハイ〉 ボクシング 「最後まで全力」 応援の同胞ら感動

東京、大阪、神戸の朝高生が出場

 全国高等学校総合体育大会(インターハイ)のボクシング競技が7月29日から草加市の獨協大学35周年記念館アリーナで行われ、東京朝鮮中高級学校の李栄柱、徐将希、李昌和、大阪朝鮮高級学校の金成龍、劉明剛(以上、高3)、神戸朝鮮高級学校の李俊憲(高2)の6選手が出場した。

大阪・劉明剛選手、ベスト8

するどい左フックを打ち込む大阪・劉明剛選手(右、2回戦)

 ウェルター級の大阪朝高・劉明剛選手は、サウスポースタイルから放つスピードのある右ジャブと左カウンターを武器に、1回戦で日章学園高(宮崎)の鈴木義彦選手(高3)、2回戦で太田東高(群馬)の西條貴陽選手(高1)を破りベスト8に名乗りを挙げた。

 準々決勝では、昨年度選抜・インターハイ、今年度選抜などを連覇している市立習志野高の福本祥馬選手(高3)と対戦。落ち着いて相手の出方を伺う福本選手に対し、劉選手は軽快なフットワークと長いリーチを活かした早い右ジャブで果敢に攻撃を仕掛けていった。しかし、2Rに入り前にでてきた福本選手の攻撃をかわしきれずに追い込まれ、2度のスタンディングダウンを奪われてそのままRSCで敗れた。

 「1ラウンド1ラウンドが勝負だと思い、初めから全力で向かった」という劉選手だったが、「相手は攻撃がきれいでスピードもあった。練習してきたことをもう少しだしたかった…」と肩を落とした。今回の悔しさをばねに国体での活躍を誓った。

 大阪朝高の宋世博監督は「力の差、とくに身体能力に差があった。それでも最後まで全力を尽くしてよく戦った。きっと次につながるだろう」と語った。

東京・徐将希選手、ベスト16

 フェザー級の東京朝高・徐将希選手は、1回戦で丸子修学館高(長野)の小山翼選手(高2)、2回戦で王寺工高(奈良)の東口真浩選手(高2)と対戦。ワンツーを上下に打ち分けるなど効果的な連打を浴びせ2戦連続でRSC勝ちを収めた。

 3回戦では南京都高(京都)の久保隼選手(高3)と対戦。序盤から攻め込まれる場面があったが、ラウンド間の監督の指示を受け徐々に盛り返す場面も見せた。

 しかし、最後はRSCで敗れ、ベスト16止まり。他の4選手は初戦で涙を呑んだ。

 3選手を大会に送り込んだ東京朝高の金尚洙監督は、「選手たちは最後まであきらめずによく戦った。今回の経験を後輩たちに伝えてくれるだろう」。また神戸朝高の金潤徳監督は、「力の差があった。来年は1、2年生たちが練習を積んで活躍してくれることを期待している」と語った。

 東京朝高の 愼吉雄校長は、「選手たちは初、中級部時代には知らなかった自分の可能性を、全国大会の大舞台でいかんなく発揮した。合宿などで毎年指導してくれた祖国の配慮、同胞の期待に応え、きっとまた活躍してくれるだろう」と語った。

 各選手たちは、秋の国体や中央体育大会を次の目標に定めている。

 今大会の朝高生たちのたたかいについて、在日本朝鮮人ボクシング協会の李学宰会長は「勝ち進んでいる選手たちとの違いは体力の差。普段の基礎トレーニングをしっかり積み重ねていってほしい」と、選手たちを励ました。

埼玉の同胞ら、選手を激励

 大会期間、会場では埼玉・東部の同胞らが選手たちに声援を送った。総連東部支部草加三郷分会の同胞らは、歓迎委員会を結成。情報誌を配って寄付を集め「イギョラ」と書かれたTシャツ100枚を作り、スポーツドリンクとともに選手たちに贈呈。歓迎食事会も開いた。

 朴洪熙さんは「見知らぬ土地に来て戦う選手たちの力になればと思い、応援した。地域が盛り上がるきっかけにもなった」。東京朝高18期卒業生の朴清博さんは「われわれの時代には、こうした大会に出ることなど想像もできなかった。大舞台で堂々と戦う選手たちの姿に感動した」と語った。

 監督たちは「本当にありがたい。知らない土地に来たのに同胞たちが応援してくれる、こうした貴重な体験が生徒たちをさらに成長させた」と語った。(泰)

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[朝鮮新報 2008.8.6]