〈04’インターハイボクシング〉 大阪朝高朴忠南選手(ライト級)が金 |
「2004年度全国高等学校総合体育大会 中国04総体」(1日、島根で開幕)のボクシング競技「第58回全国高等学校ボクシング選手権大会」が7月29日から8月3日にかけて、広島県の中区スポーツセンターで行われ、ライト級で大阪朝高の朴忠南選手が全国選抜大会についで優勝し、見事2冠王に輝いた。大阪朝高ボクシング部は、昨年の周太慶選手に続いて2年連続で2冠王を輩出、学校対抗の団体の部でも3位に入賞する快挙を成し遂げた。東京朝高の愼泰徹選手はミドル級で銅メダルを獲得した。地方予選を勝ち抜いた182校、387人の選手が参加した今大会では、大阪、東京、神戸の各朝高から出場した7選手が連日、熱戦を繰り広げ、全国にウリハッキョの名をとどろかせた。(李泰鎬記者) 「ノーモーション」のジャブで猛反撃
ライト級に出場した朴忠南選手は、全国選抜大会決勝戦で対戦した相手など、5戦を勝ち進み決勝へ。鶴崎工業高校(大分)の平川寛之選手との対戦となった決勝戦では、1、2ラウンドと相手に攻め込まれながらも、3ラウンドに「ノーモーション」のジャブや左ストレートなどで猛反撃し、判定勝ちで快挙達成となった。 これまで試合に勝ってもあまり笑顔を見せたことのない朴選手だが、勝ち名乗りが上がった瞬間はガッツポーズを見せ、喜びを表現した。 「2ラウンド終了後、監督の激励のおかげで積極的に攻めることができた。監督の指導と、部員や同胞たちの応援が大きな力になり、優勝できた。とてもうれしい」とコメントした。 会場では大阪から駆けつけた家族、部員、父母後援会、OB会をはじめ多くの同胞が大会一ともいえる大声援を送った。初日から6日間、応援し続け、喉をからす同胞も多かった。 朴選手のオモニは「毎試合ドキドキしながら見ていた。たくさんの人が応援してくれていたので、優勝できてほっとした」と述べた。島根から駆けつけたハラボジは、「よく戦った。民族教育の成果の表れ」と孫を祝福した。 昨年、2冠王に輝いた周太慶さん(東京農業大学)は「昨年に比べ見違えた。監督の教えに忠実に従いよく戦っていた。金メダルの伝統をこれからも受け継いでいってほしい」と述べ、後輩の成長を喜んでいた。 「全国大会活躍」で応援に応える
朴選手の優勝をはじめ大阪朝高は、ミドル級で尹善猶選手がベスト8に、ライトウェルター級で李裕一選手がベスト16に入るなど活躍し、学校対抗団体の部で3位(2位と同点ながらメダル数で3位)に入賞する歴史的快挙を成し遂げた。過去、最高は昨年の5位だった。 大阪朝高ボクシング部の梁学哲監督は「朝高の名を全国に知らしめることができた。3選手ともよくがんばった。父母後援会、OB会など、多くの同胞が応援してくれたおかげ」と感謝した。 キャプテンの李裕一選手は「みんながよくしてくれるのをあたりまえのように感じてはいけない、全国大会で活躍することで応えなければと思って、みんな一生懸命に練習してきた」と胸を張った。 朝鮮民主主義人民共和国ボクシング協会副書記長で在日朝鮮人ボクシング協会副会長の李学宰さんは「本来、大阪はレベルの高い地域。来年は団体1位になってほしい」と期待を込める。 全国高等学校体育連盟ボクシング専門部の樋山茂委員長は「朝高の強い意志と自信が朴選手の決勝戦3ラウンドに表れていた。出場選手3人で3位とはすごい。名門校としての伝統を守っていってほしい」と述べた。(文=李泰鎬記者、写真=盧琴順記者) (関連記事) 〈04’インターハイボクシング〉 2冠制覇の大阪朝高朴忠南選手 〈04’インターハイボクシング〉 東京・愼泰徹選手(ミドル級)が銅 〈04’インターハイボクシング〉 銅メダルの東京朝高愼泰徹選手、「よくがんばった」と監督 〈04’インターハイボクシング〉 ミドル級ベスト8尹善猶選手、「朝高対戦」で惜敗 〈04’インターハイボクシング〉 1回戦で強豪と対戦した神戸朝高の2選手 〈04’インターハイボクシング〉 ボランティアで参加、広島の朝高生、同胞ら [朝鮮新報 2004.8.5] |