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朝鮮学校卒業生の大学受験資格問題−東京で同胞緊急集会

当事者の朝高生らも多数参加した緊急集会(8日、日本教育会館)

 大学受験資格と関連し、文部科学省が朝鮮学校をはじめとするアジア系学校を排除することに決定したことと関連し、東京都千代田区の日本教育会館で8日、「朝鮮学校への不当な差別を許さない在日同胞緊急集会」が開かれ、約1000人が参加した。一方この日、北海道、東京、茨城、大阪、広島など各地63校の朝鮮学校で公開授業が行われ、国会議員をはじめとする多くの日本人士、地域住民らが参観に訪れた。日本市民らは朝鮮学校が日本の学校とそん色ない教育を実施していることに理解を示すとともに、文部科学省の不当な決定に強い憤りを示していた。

 緊急集会ではまず、在日本朝鮮人教職員同盟中央本部の具大石委員長(東京朝中高校長)が基調報告を行い、今回の決定の不当性についてや同胞だけでなく日本市民の間で非難の声が高まっていることについて指摘。「民族の尊厳と21世紀を担う次世代の将来の幸せを守るために果敢なたたかいを繰り広げ、新たな差別に反対し民族教育の権利を必ず獲得しよう」と呼びかけた。

 集会では、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会の清水澄子代表、日本教職員組合中央執行委の浅見清秀副委員長、日本弁護士連合会所属の鈴木孝雄弁護士の3人が連帯のあいさつ。鈴木氏は、「文化人としてこれほど恥ずかしいことはない。これは明確な人種差別。事は大学入試の資格に留まらず個人の尊厳を損なう行為」などと文科省の対応を強く非難した。

 今回、同じく資格認定から排除された神戸中華同文学校の林同春名誉理事長はメッセージを通じて、「世界は一つ、人類はみな兄弟の関係に反する」としながら、在日朝鮮、中国人がともにたたかいすばらしい結果を子どもたちに与えられるようがんばろうと強調。会場からは盛んな拍手が起きていた。

 電通大3年生の崔舜浮ウんは北海道朝高出身。受験資格を得るため日曜日も休まず通信制高校に通った。「その負担を後輩たちには味合わせたくないのに。怒りを禁じえない」と語る。今後は、周りの日本人学生にもこの問題について知らせていくつもりだ。

 北海道医療大学3年生の朴紘慶さんは、「受験資格にとどまらず、朝鮮学校を学校として認めるべき」だと述べた。

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[朝鮮新報 2003.3.11]